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Z 24-70mm F/2.8 S II

  • 執筆者の写真: Giro
    Giro
  • 10月3日
  • 読了時間: 5分

ニコンの王道標準ズームレンズ24-70mm f2.8に新型が出た。

初代は2019年の4月に出たレンズなので6年で後継が出た形になる。


私個人としては初代を早々に購入して

延々と仕事でも使っていたし、例えば2年前のインドや今回の台湾といった

荷物量に制限がある時にとりあえずこれ一本あれば色々使えるだろう

という時には必須の頼りになるレンズだった。


24-70というのはそういう意味で本当に王道の画角で

24mmという広角から、標準域を超えて準望遠的な70mmまでをカバーできて

しかも開放絞りは2.8通し、とまあ、今更語るまでもない汎用性の高さである。


なのでこのレンズの新型が出ると聞いても

今ので十分では?という気持ちが無いわけではなかった。


ただ、同時に、一番使い勝手のいい(70-200と並んで)レンズなだけに

それが少しでも進化したなら使いたい、という思いもある。


あとは単純に、初代レンズの減価償却が済んでいる、という経理的な話も。笑



まあそんなわけで、こうして書くと逡巡したように見えるが

実は即決で買い替えを決めていた。


台湾に行っていたこともあり、10月に入ってからようやく受け取れたが

インド台湾を共に旅してきた初代とはお別れして晴れて2代目が手元に。


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台湾でも十分に活躍してくれて、なんら性能不足を感じない初代を使っていながら

なぜⅡ型への買い替えを即決したのか。


理由はいくつかある。


1つは前述のように、どうせ仕事で使う機会の多いレンズなんだから

買って損なし、早めに買って使いまくるに越したことは無い。

価格の細かい部分はチェックしなくとも、どうせ使い倒してプラスになるんだから

というのが私の仕事道具へのスタンスだ。



そして発売前に出た情報の中にも興味を引くものがあった。


・インターナルズーム

初代24-70を使っていて気になったのがインナーズームではない点。

例えばインドで砂埃舞う中でズーミングを使う際に、内部に塵が入りそうだな

といった部分はどうしても気になってしまった。

(レンズを使っていたら多少の塵やほこりの混入はやむを得ないが)


Ⅱはインターナルズームになったことで、ズーミングしても鏡筒の長さは変わらない。

塵の混入も減りそうだ。


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・コーティング

初代はアルネオコートとナノクリスタルコート

Ⅱはアルネオコートとメソアモルファスコートに変わっている。

アルネオコートはレンズ面に対して垂直に入る光に対してフレアやゴーストを防ぐ。


ナノクリスタルコートは斜めからくる光(の広い波長)に対して反射防止効果がある。

ナノクリが出た当初には、これぞニコンのレンズ技術と喝采が上がったような記憶があり

実際ナノクリレンズには[N]のマークが輝いていた。


そしてメソアモルファスコートはナノクリをさらに進化させたようなものだと思えばいい。


いつでもいい条件で撮影できればいいが、当たり前だが現実はそうはいかない。

斜めから厄介な光が入っていたり、思わぬ反射があったり

そういう中で少しでもよりクリアな写真を撮るにはコーティングの進化もありがたい。



・最短撮影距離の改善

Ⅱ型で一番効果を実感できそうな進化は(AF速度やVCMはいったん置いておいて)

最短撮影距離が大きく近づいたこと。


初代は全域で38cmに対してⅡ型は24cm~33ccm


これにより焦点距離を最大の70mmで使う際の最大撮影倍率で考えると

初代が約0.22倍、正直使っていてもう少しだけ寄れれば、できれば0.25倍くらいに…

と感じることも多かった。

対してⅡ型は最大撮影倍率は0.32倍

さすがにハーフマクロとまではいかないが、これはかなり寄れる。

標準ズームはやや広角でスナップ的に使う場合もあれば、望遠端でグッと寄ることもある。

どちらにしても最短撮影が近くなったということは

撮れる状況や表現が広がったとも言えるわけで、汎用性がさらに上がる。


というわけで買い替えたわけで、早速家の周りでテストしてみた。

あいにくの小雨模様。



そろそろ終わりの百日紅の花を下からあえて逆光気味で。


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コスモスが咲き始めていた。

今までも何度か掲載してきたが、庭のコスモスは手入れをしていないせいか

ひょろっと茎が長くて生い茂った感じになる。


そういう細かく複雑な背景は、ボケが気になる場合もあるが、納得のボケ方。

これなら色んな現場でボケの綺麗さに自信をもって使いやすそうである。


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庭で。

初代と同じ条件で撮り比べたわけではないが、色乗りが良い気がする。

昔からニコンのデジタル機材は暗めの緑が自然な深みが出て好きなんだが

このレンズもご多分に漏れず、センサーにちゃんと光を届けてくれている感がある。


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さて、ここまで書いておいてなんだが、私はあまり24-70mmをメインで

運用するという機会はない。ほぼ無いと言っても過言ではない。


スポーツイベント等であれば70-200や120-300、あるいは超望遠の単焦点を使う。

ポートレートは50mmや135mmの単焦点を使う。


とはいえ24-70は前述のようにとにかく汎用性が高い。

今月は既に大事な撮影で、サブにこのレンズを付けて携えていこうと思っている。

メインでバリバリ使うわけでは無くても、例えばイベント等でやや広く撮りたい際に

これがすぐ使える、という状況は安心感がある。


撮影はチームで行うケースがあるが、個人であっても

こうしてレンズ構成や機材編成で役割をフォローし合うことが大切だ。

 
 
 

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