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  • 執筆者の写真Giro

Z 400mm f/2.8 TC VR S

予約開始と同時に申し込み、手続き完了は2分で済ませたが 発売日の2/18には手元に来ず…


と思っていたら結局なんのかんので8カ月近くも待たされた。


正直キャンセルしてやろうかと思ったことも数回あるし これを機にCanonさんに乗り換えてやろうか… と思ったことも事実。


あのタイミングでR3が即納入だったら本当にそうなっていたかもしれない。



しかしそういうことを経て、無事に

Z 400mm f/2.8 TC VR Sが手元に届いた。




元々Fマウント時代に400mm f2.8E FLは愛用していて まさに比類なき存在のレンズだと思っている。 特に望遠は必要だが明るさがいる屋内スポーツでは必須と言っても良い。



しかしニコンもいよいよZ9でミラーレスに重心が傾いたか、という流れの中で Zマウント用として設計された望遠単焦点は待ち焦がれていたし なによりこのレンズはx1.4テレコンが内蔵されていて、

撮りながら400mm f2.8と560mm f4を自由自在に切り替えられるなんて便利じゃないか。

しかもこの内蔵テレコンタイプは180-400でも試写したことがあるが、本当に画質低下が 極限まで抑えられていて、ほとんど気にせず使えるのだからありがたい。


というわけでメーカーの出した定価は200万円以上という代物ながら あまり迷うことなく予約したわけで、今回時間はかかったが無事に入手出来て一安心だ。




なお、これは既に何度も色々な形で伝えてきたが スポーツ撮影においてZ9はD6と比べてどうなのか、という話がある。


それを抜きにして「時代はもう完全にミラーレス!」とも 「まだまだ動きものは一眼レフには及ばない!」とも断言できない。


上の写真はD6にAF-S NIKKOR 120-300mm f/2.8E FL ED SR VRの組み合わせと Z9にNIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR Sとの組み合わせを並べたもの。

こうして並べてみるとZ 400の方がかなり大きく見える。

(写真がスマホで撮った適当なものだというのはさておき)


寸法は

Z 400が156mm×380mm

120-300が128mm×303.5mm とまあ分かりやすく1周り大きい。

とはいえ、ついでにレンズフードもでかいのでフードを外すとそこまで大きく感じない。


なにより重さがZ 400は2,950gとまさかの3kgを切ってきた。

120-300は3,250g、Fマウントの400mm f2.8E FLは3,800gなのでとんでもない軽さである。



大きくて軽い、というのは重量バランスが良ければ、手に持った時の感覚としては 数字以上に軽いものである。


Fマウントの尖ったレンズの代表格、200mm f2が2,930gで 今回のZ 400とは誤差程度の重さの違いだが、あれは小さいボディにみっちり詰まった分 ダンベルで筋トレしてるのかってほどに重く感じる。

それに比べ、今回のZ 400は70-200が全体的に大きくなっただけ、くらいの感覚で使えそう。




で、いつも通り部屋の中から家の庭木などに向かってテストをしてみた。

(その後あるところで実戦投入したが権利の関係で載せられないので)




ちょうど2階の窓から桜の木にいるヒヨドリが見えたので適当に撮ってみた。



ブログ用に圧縮しまくっているので何の参考にもならないかもしれないが 等倍近くで切り出してみたのがこちら↓



言い方悪いが、開放で適当なテストで撮ってみたにもかかわらずこの解像力である。


なお、テレコンを使って比較してみようと思った瞬間に飛び立たれてしまった。

人慣れしている地域とはいえ、このサイズのレンズを向けられると野鳥はかなり警戒する。



さて、そんなわけで、これからはこのレンズもしっかり活用していきたい。




ところで、話は変わって、先日あるきっかけで知り合った方が 実はカメラマンをされているとのことでひとしきり盛り上がった。


ただ、その際に「作例とか上げてますか?」「どこで観れますか?」と言われて困った。


私は常々言っているように写真家ではなくカメラマンである。

カメラマンに作例ってあるんだろうか?というのが私の考えで 写真家さんが「私はこういう写真を撮っています」と載せるものなのでは。


なにせなるだけ依頼に忠実に撮るのが仕事なので、作例も作風もあったものではない。


例えば考えてみて欲しい。


スポーツの写真を撮る、という際に ある人は「人間の肉体の限界が見せる美しさ」を切り取り またある人は「スポーツが持つ熱狂」を写しだし 別の人は「スポーツが生み出す人間同士の友情や信頼」に注目するかもしれない。


当然正解なんていうものはないのだから、各自が好きに撮ればよい。 それが各自の作風であり作例となる。



しかし雇われカメラマンというのは 「今日は我がXXのチームの広報誌に使う写真をお願いしたい」と言われれば 目玉となるエースやキャプテンは個別で撮りつつ、チーム全体としての和が伝わるような写真を目指すだろう。


メジャーの大谷選手じゃないが

「今回大記録のかかったあの選手を一面で使いたい」と言われれば、当然その選手さえ撮れれば良いし、記録の瞬間をどう切り取るか、それまでの全てのシーンは予行演習のつもりで詰めていく。


もっとシンプルな話、シャッタースピードを早めにしてカッチリと動きを止めるか あるいはやや遅めにして選手たちの素早い動きをあえてブラすのか という単純な二択であっても、求められているものを写すのが役割であって 「私は選手の躍動感を表現するためにあえてスピードを少し落としました」 なんて作風やアドリブは必要ない。



よって

私は依頼される方がカメラマンに聞くべきは作例ではなく 持っている(よく使っている)機材の方が重要だと思う。


何でも標準ズームでこなす人もいれば、いかにもポートレート屋ですよという 大口径単焦点をずらりと並べる人もいるかもしれない。 クローズアップ系を充実させ、ライティング機材も多種多様な人なら 物撮りはかなり経験がありそう、だと思うかもしれないし 普通はあまり持っていないような600mm以上の超望遠を揃えているなら 飛びものやスポーツにはもってこいかもしれない。


もちろん現実には、そういう特化した形ではなく 幅広く揃えている方も多いだろうし、大体どんな撮影でもこなせますよ、という人も多い。


ただ言えるのは作例写真を何点か見たところで、恐らく掴めるものはない。 それはあくまで依頼者の依頼、打ち合わせの結果でしかないからだ。



さて、今年もあと2か月と数週間、やれることをやっていこう。

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