PENTAX6×7を入手した話
- Giro

- 2 日前
- 読了時間: 5分
職業カメラマンとなって7年目
仕事道具という意味ではZ9を使っていて
ポートレートやお店、商品の撮影から
スポーツまで多岐にわたって活躍してくれている。
しかしそれとは別に、Nikon F3やFMといったフイルムカメラも使っていて
これが直接的に仕事としての撮影で使う、ということは多くはないが
これを使う中で仕事に繋がっている面も多く、自分にとっては大切な要素だ。
スポーツで400mmのレンズを付けて1日1万枚以上、連写も多数
そういう撮り方をするのは
主には仕事として撮れ高を増やし、言い方を変えれば
撮り漏らしが無いように、常に集中して
あらゆる場面を押さえるようにしているからだ。
ただ、言い方は悪いが、これは丁寧ではない。
1枚ずつじっくり考えて撮る、というのとは真逆で
もちろんそれはスポーツという特性上仕方がない。
それに連写しているとはいっても、瞬間瞬間の判断や
切り取り方は常に意識しているので、何も考えていないわけでもない。
それでも、時折、いまこの場面を撮るか撮らないか
そこからじっくり考える、そういう時間が恋しくなる。
そしてその丁寧さは、仕事にも必ずフィードバックできるもので
日ごろから意識しておくに越したことはない。
そんなわけでフイルムカメラを持って
フイルムの枚数制限、そしてランニングコストがかかるなかで
撮るか撮らないか考えながら、ファインダーをのぞく、そんな時間も大切にしている。
ところが、これも恐ろしいもので
F3やFMは気に入って持ち出す頻度が増えてくると、これもまた
なんだかけっこうラフに撮るようになった。
それ自体は悪いことではない。
フイルム代をケチって撮らない、使わない、では何の意味もない。
スナップを気軽に撮りながら、時間を置いて現像をしたフイルム写真と向き合う、
その時間はとても大切だ。
ただ、自分のなかで、少し引っかかっているものがあって
先日ついにPENTAX6×7を入手することになった。

ちなみに、プラウベルマキナ67やPENTAX645も候補にあったのだが
これらの共通点は120フイルムを使う、いわゆる中判カメラであるという事。
別に35mmが嫌だったとかでは全くないけど
今フイルムカメラで新しいことを始めるなら、ということで。
で、実は67(以降表記はこれで)と私の縁は深い。
20年ほど前に、ある写真家さんと知り合って
気が付けばちょっとした友人関係のような状況になって今に至るのだが
この人が使っていたのが67だった。
といっても、当時は67だ!という強い意識があったわけでもなく
でかいカメラだなー、あ、これが噂のバケペン?みたいな。
当時の私は写真と言えば父の使っていたキヤノンAE-1をほんの少し触るくらいのもので
あとは当時出始めていた300万画素くらいの激安デジカメで撮るくらい。
それでもこの大きなカメラで独特の音を立てながらシャッターを切る
写真家さんの姿に、なんだか圧倒された、その記憶はずっと残っていた。
で、数年前、デジタルに合わせてF3などでフイルムも撮るようになっていた私が
一時期真剣に考えていた機材が、ハッセルブラッド(型式ややこしくて忘れた
今で言うと907X & CFV 100Cのいわゆる500シリーズのデジタル版みたいなやつ)
これが古いフイルム時代のカメラとデジタルバックを組み合わせて使える
というのが面白くて、ウエストレベルファインダーで撮ってる姿とか
カメラ好きなら誰しも一度は憧れたんじゃないか、と勝手に思っている。
それを最新の中判デジタルで使い、時には500Cとかでフイルムでも
使えるのでは?ということでめちゃくちゃ欲しくなった。
が、ご存知のように高い。
本体もさることながらレンズを揃えていくとなると…
もちろん私が例えば風景写真家で
今後のメイン機材はこれでいく、ということであればそれくらいの投資は惜しまない。
Z9とZ 400mm f/2.8を合わせて買えば200万は軽く超えるわけだし
600mm f4も合わせれば400万くらいはかかるのだから、それくらいは覚悟する。
が、冒頭に書いたように、私の仕事のメインとしては
既にシステムが出来上がっていて、もちろん購入すれば仕事でも活躍はしてくれるだろうけど、どう考えてもスポーツを撮るような機材ではないし、投資に見合った活躍かというと
なかなか厳しいのが現実だろう。
というわけでずっと欲しいなとは思いつつも、結局手に入れることはなかった。
その後、そもそも中判フイルムとして使うならデジタル部分無しで
500Cがいいのでは?とか、プラウベルマキナ67への憧れもずっとあったり
色々とあちこち目移りする中で、あのバケペンにも思いが向いていた。
で、実は旅写真の案が出た時に、フイルムカメラ1つ持って
レンズも最低限で、それで旅をしながら撮る、という企画があって
その時に考えたのが、もちろんF3で、というのが前提だったけど
いや、ここでいっそ中判で、というのは面白いんじゃないか、と心が定まった。
が、結果的にこれはポシャッてしまった。
それを機に、中判への思いは薄れ、そもそもフイルムますます高くなってるし
そんなところに費用かけるなら、仕事用機材で他にもかけなきゃだめなところがあるだろう
と思い至り、全てを忘れたかのような顔でこの2年ほど過ごしていた。
なのにこれである。

F3と並ぶとでけえ!かっこいい!
電池を買って空シャッター切ってみたら、すごくいい。
レンズは定番の105mm f2.4だが、とにもかくにも
フイルムを買って撮ってみないとね、と到着してからうずうずしてるのだが
あいにく仕事が結構立て込んでいて、下手したら7月半ばくらいまで
フイルムカメラで1枚1枚噛みしめる余裕はなさそう…
ま、そんなわけで余裕出来たら撮りに行きたいと思います。
いいよね、フイルム1本でたった10枚しか撮れない潔さ。
しっかり考えて、思いを込めてシャッターを切っていきたいと思います。



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