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  • 執筆者の写真Giro

Z6ⅡにMB-N11

ニコンのミラーレスが新世代になった。


Z6/Z7でフルサイズミラーレス市場に参入したニコン。

(2018年の11月と9月にそれぞれ発売)


私は当時ファンミーティングに行って実機に触ったうえで 「その時点のミラーレス機の最高峰」だと感じた。


細かい部分はその当時にtwitterかここだったかに書いた気がするので その辺りは省略するが、その上でも「やはりレフ機が」とも感じた。


というのも私がその当時スポーツを中心に撮っていたからで 動きのある被写体をずっと追いながら撮り続けるには EVFのほんのわずかなラグですらストレスになるし ボディの小ささや軽さは、却って大型レンズとのバランスの悪さを感じた。 またD5やD850のグリップ付きと比べるとバッテリーは格段に持たない。


ましてやZ6/Z7は当時、純正の縦グリップが無かった。 後ほどバッテリーグリップは販売されたが、これは バッテリーを追加できるだけで、縦位置で構える際には何の恩恵もなかった。


ちなみにミラーレスの強みの1つに瞳AFを挙げる方もおられるが スポーツにおいては常に瞳にピントが来ているのが正解、というわけではなく こちらの意図や狙いによって自分で合わせ、追うので勝手に瞳に合わせられても困るのだ。

とはいえ、結局私は2019年の春前にはZ6を買っていた。 理由は色々とあるのだが、Fマウントでのメインに対してサブで持つのに 結局一番収まりが良かったからに他ならない。


他社ミラーレスも少し検討したが、レンズ資産もあるし グリップの握り心地やファインダーの見え方、これらはカタログ上の数字ではわからないが 結局一番馴染んだのがZだったのだから仕方がない。





で、1年半Z6をサブとして使っていて、いい点も悪い点も色々と感じた。 感じながらも気が付けば10万ショットを超えて撮影していたこともあり Z6Ⅱ/Z7Ⅱの話が出た時に、さて、買い替えるか否か、という決断を迫られたわけだ。


2年ぶりの新型(それまでにAPS-CのZ50、廉価版的な立ち位置のZ5等はあるが)

Ⅱは何が変わったか。




これ、おそらくメーカーさんによっては、あるいはユーザーにとっても

分かりやすいのは「画素数アップ!」みたいな数字のインパクトだろう。


高画素イコール高画質ではない、の話は何十回もしているし 最近のスマートフォンのカメラをみても、徐々に世間的にも 高画素化方針は変わってきているようだが、それでも分かりやすい数字である。


Ⅱはこの部分においては何も変わっていない。

画素数が、というか、センサーがそもそも変わっていない(はず)

センサーが変わっていないという事は、撮れる写真は基本的に同じという事だ。


おいおい2年も経って画質は何も変わってないのか?と言われれば まあそうですね、と返すしかない。



え?マジで?じゃあ何が変わったの??と聞かれれば

大きくは画像処理エンジンが2つになった。


この処理エンジン(EXPEED6)ざっくり言えば

センサーが受け取った光情報をどう画像ファイル化していくか、みたいな カメラ内の小さなコンピューター+画像処理ソフトみたいなものである。


これが今まで1つカメラ内にあったのが2つになった。

2つになるとどうなるか? 処理が早くなる、自明の理である。


一番わかりやすいのは連写中に、次から次へとやってくるデータを処理できるので 連続撮影枚数が増えた(これはカメラ内のバッファ容量が増えたことも寄与している)


本来なら、処理が早くなるのでノイズが減る、なんて恩恵も ちょっとくらい期待したいところではあるのだが、残念ながら人間の目でみて分かるようなことはなさそうだ。


いや、自分連写しませんし…という方もおられるだろう。




仕方ない、他にどこが変わったか。


グリップがちょっぴり深くなった。

元々ミラーレス機の中ではかなりいいグリップだったが、どうしても指がやや余るというか 畳まないとボディにあたる感覚があったがそれが一気に改善された。


また上記Z6の懸念だった縦グリップがついに出た! ただのバッテリー増設じゃない、縦位置にもシャッターボタンもFnボタンもあるやつだ!

そしてデュアルスロットになった! CFexpress/XQDスロットのみだったのに+SDカードも使えるようになった!


なぜSDなのか!!!!というのは私は既に再三言ってるのでもう良い。 出先でカードなくしたとか壊れたとかの時にどこでも買えるし。

でもやっぱりデュアルCFexpressがよかったな…


それから後はAFが進化したり(特に低輝度、つまり薄暗いところでの)

EVFの見え方もさらによくなったりとあるのだが どれもカタログ上の数字として分かりやすいわけではないので伝わりづらい。


ニコンらしいといえばいえるある意味で地味、よく言えば堅実な進化である。




で、結論を言えば、買い替えた。

Z6自体も1年半でけっこう酷使していたし、何より縦グリップが付く、というだけで 私にとってはかなり魅力が増すのだ。(そうでないという人も多かろうが…)


グリップ(正確にはパワーバッテリーパック)MB-N11を付けたこの真四角のフォルム

ああ、買い替えてよかった、と実感する瞬間である。

何せ場合によっては縦位置のまま合間に小休止は挟むとはいえ数時間構えることもあるので 手首がバキバキにキマってしまう。縦グリならそんなこともない。



ついでに先日出たばかりのZ14-24mm f2.8を付けてみた。

性能の割にかなり小型化されていて、Zマウントの恐ろしさを見せつけられた。


これは小型だが、大三元以上のレンズはけっこう大きく重いので 本体が小型のままではバランスが悪くなるが、MB-N11のおかげでそんなことはない。

年末に出る50mm f1.2もかなり大型のレンズだが、縦グリと合わせるとかなりバランスが良くなりそうでその点も期待している。


ところで、私は単焦点好きで、以前は Fマウントの70-200 f2.8Eくらいしかズームレンズは持っていなかったのだが Z6をサブ運用するにあたり、利便性を重視してズームレンズも幾つか買っていた。


仕事の際は特に、1本である程度カバーできるズームレンズに助けられることも多い。




で、気が付くとこうなっていた。


Zの大三元そろい踏みである。

私の使用頻度を考えるとどうかしているが、あるとないでは大違いなのも確か。


これらのレンズをフル活用していくためにも、Z6ⅡとMB-N11には期待している。




噂ではニコンは来年、いよいよミラーレスフラッグシップを出してくるらしい。

2年前に開かれたZの門は2年を経て、地味に、だが堅実に道具としての信頼を高めてきた。


他社とはベクトルは違うのかもしれないが、仕事でゴリゴリ使う上では カタログの数字よりも道具としての使い勝手や信頼度が大切なので個人的にはありがたい。


とはいえ、せっかくいいレンズをどんどん作っているのに なんだかカメラ側が少し他社より遅れているような印象になってしまうのももったいない。


Z6/Z7(Ⅱ)はどちらも良いカメラではあるが これがニコンの本気を詰め込んだカメラだ、という機種はきっとまだ眠っている。



その日が来るまで、D6、D850と共に、このZ6Ⅱもバリバリと使って 満足した部分と不満点をまたつらつらと感じながら過ごしていきたい。

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