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執筆者の写真Giro

組み立てた二眼


大人の科学マガジンに

「二眼レフカメラ」の組み立てキットがある。


二眼がどうというより ちょうどハッセルブラッドの907X & CFV 100Cが気になっていて ウエストレベルのファインダー機を使いたかったので

たまにはこういうのも良いかなと。




ウエストレベルファインダーというのはカメラの真上からのぞくタイプのファインダーでカメラ本体は当然顔より下側、お腹や腰の当たりに構えることになるのでウエストレベル。


ウエストレベルのメリットデメリットみたいな話はどうでもよくて

単純にそうやって普段と違う視点で撮影してみたい気分だったのだ。


フイルムの愛機F3のウエストレベルファインダーを買おうかなというのも

ずっと思っているんだけど、そこそこお値段するしなーというのもあって 自分で組み立てるのも面白そうじゃないか、と楽しんで組み立ててみた。



結論から言うと

途中ちょっと躓いた部分があったせいで1時間を超えてしまったが、スムーズに行けば 1時間以内に組み立て完了するレベルなので、親子で楽しんで作る みたいなこともできる範囲だろう。


組み立ての動画を一応撮ってたんだが、1時間越えの動画は流石に見てられないし10倍速にしたとて6~7分もかかるうえに地味なので割愛する。


完成したのがこちら。




上のレンズがファインダースクリーンに映すためのレンズ

下のレンズがフイルムに光を届けて撮影するためのレンズ

二つのレンズなので二眼カメラ。


35mmフイルムを使うのだが、レンズは一枚構成のシンプルなもので

絞りもはめ込み型で絞りを切り替えできない。


当然暗いので、説明書によればISO400のフイルムを入れるべし、とのこと。 ということでkodak400を使った。



観ればわかるように上下のレンズが歯車で噛み合っているので スクリーンを見ながら上のレンズをくるくる回してピント調整をすると 下の撮影用のレンズもくるくる回って撮影に反映される。


とはいえ自分で組み立てたものだし、パーツ精度も工業製品としては 決して高くないレベルの物だろうから、厳密なピントなんて期待はしていない。


そもそもスクリーンでピントを合わせるというのは至難の業で 強度の近視+若干の乱視の私には厳しいところである。


大事なのは味だとかなんとか適当なことを言いつつ

おもちゃで遊ぶ感覚でフイルム1本撮りきった。




数枚だけ作例を。



ピントの芯が分かりづらいがノスタルジックで期待通りの画。

これくらい明るいと十分写るんだなーと感心。

真夏の屋外ならISO200とかでも十分いけそう。



屋内から窓。



ちなみにこのカメラのシャッターは押しづらいレバー式で 普段のグリップのあるカメラと比べるとホールド感なんてこれっぽっちもないのもあり

撮る瞬間にどうしてもカメラを揺らしてしまってブレやすい。


ということでこれはカッチリ置いた状態で撮ってみた。


ネガフイルムはラティチュード広いとはいえ、こういう画だと暗いところは暗く 明るいところは明るく写ってくれるので、こういう雰囲気も悪くない。


余談だが最近のスマホカメラなんかは標準でHDR撮影されてしまうので いやいや、暗いところはもっと暗く写したいんだよ、とずっこけることがある。




最後は屋外での一枚。



ちょうど彼岸花の時期だったので。


盛大にケラレているがこのカメラでそんなことは一切気にしない。


立体感のある彼岸花は普通に撮るのもけっこう難しくて

どこをどう見せたかったのか、ピント位置や絞りはかなり頭を使う。


でもこれならもうあるがままに任せて撮るしかないのだから

大まかな構図くらいしか考えることがないので、不便だけどラクだ。



さて、おもちゃとしては非常に満足度の高い二眼カメラ組み立てと撮影だった。


普段Z9での連写撮影が基本なので、全く違うこういった撮影ができると

同じカメラと言いながらも別種目に挑戦したようで新鮮で楽しい。


F3でフイルム撮影したデータも同時に現像したのでそちらもまた載せるが F3での撮影は、例えば今Z9にアダプター付けてオールドのMFレンズを使った時と

同じライン上に並んでいる気がする。そこまでの差は感じない。


だが、この二眼は全く違った印象があって、たまにはこういうので

感覚をリセットするのも悪くないな、と思うのであった。

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